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Shibuya Startup Supportサイトの開設にあたって
13.08.2020

Shibuya Startup Supportサイトの開設にあたって

みなさんお元気ですか?渋谷区でスタートアップエコシステム構築および渋谷区の国際化に関わる業務を担当している田坂克郎(たさかよしろう)です。渋谷区では2020年1月から、アムステルダム、ベルリン、サンフランシスコなどに匹敵するような、国際的でスタートアップフレンドリーな都市を目指して新たな取り組みを始めています。

この海外スタートアップ企業向けコンシェルジュサービス「Shibuya Startup Support」は、そういった取り組みのひとつであり、これを軸として渋谷に国際的なスタートアップコミュニティを形成し、発展させることが私の願いです。

世界中から人々が集まり、働き、遊び、住まい、それぞれの楽しみ方ができる渋谷には、ごく自然に豊かな多様性と包容力が息づくようになりました。さまざまな出自の人々が交差する都会っぽさと、互いに尊重しあうある種の田舎っぽさが同居する、国際的にも魅力に溢れた街だとつくづく思うのです。

この地域に文化的に根づいているダイバーシティーとインクルージョンを行政面でもサポートするために、渋谷区は全国でもいちはやく「渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例」を2015年から施行しています。同性パートナーであることを証明する「渋谷区パートナーシップ証明書」の交付もこの条例に基づくものです。

話をスタートアップに戻すと、いま例に挙げた行政側の努力だけでは、より良い豊かな社会を実現することはできません。多様性、男女平等、持続可能性の尊重や、差別撤廃といった価値観を体現しながら活動するビジネスや、そういった価値を尊重する人々があってはじめて、住民と行政が歩調を揃えて進むことができます。

スタートアップ企業には、そうした理想を真正面に掲げながら周囲を巻き込んで成長できる若さがあります。例えばアムステルダム、ベルリン、パリ、サンフランシスコなどヨーロッパや北米の主要都市で進行している「スマートシティ」プロジェクト。これは、企業やスタートアップと行政が官民で連携して都市が抱える課題の解決に取り組む、課題解決型の実証実験です。そこで例えば都市計画にデザイン指向を取り入れたり、テクノロジーとデザインで社会課題を解決するというような、知恵と理念の社会実装に重要な役割りを果たしているのがスタートアップです。

ベンチャー出資者との繋がりを見つけたり、ビジネスグロースのため互いに切磋琢磨したり。もちろんそのようなインキュベーション組織やコミュニティも不可欠ですが、もし渋谷という地域に根ざしながらも国際的なスタートアップコミュニティが形成されるとしたら、それはきっと、社会課題の解決に意欲的な人々のコミュニティになると思っています。そういったスタートアップ企業の成長を支援するのがShibuya Startup Supportです。まだ始まったばかりですが、今後このウェブサイトを通じて渋谷区が持っている有用なリソースへのアクセスを海外スタートアップに提供し、また逆に彼らのビジネスをここで渋谷の人々やビジネスに知ってもらえるようにできたらと考えています。

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